pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

三猿を国是とすべし原爆忌

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 長崎原爆の日の今朝はバイト先でテレビを少し観た。NHK

 

「長崎の人々は今日は1日原爆について考える日となります」

 

 何気なく言った、それが何気なくだからか、不気味さが募った。恐らく、何気なく言った。


 その無節操な知性はこの国に蔓延する深刻な病態だ。天下のNHKである。
民放はCMなどで中継はズタズタであったとか。CMが第一。


 なべて同じ。
原発事故も再稼働も、いち地方の問題。
繰り返し流せば洗脳となる。
もはや放射能汚染はフクシマのごく一部の問題でしかない。福島県立福島高校がある。県下第一の進学校なのだが、以前、スーパーサイエンス部顧問だったか担任だったか忘れたが、生徒をバスに詰め込んでフクイチ見学を行った。テレビカメラを向けられてニタニタするその引率教員の顔の卑しさは周囲の女生徒に対比し露骨に浮かんでいた。

 全国同じなのだが、「高偏差値」高校ほど、卑しい教員が釣り上げられて配属される。彼らが狙うのは管理職であり、末は校長教育長。もちろん、ほぼコネ採用である。先日山梨の市長が職員の不正採用で逮捕されたが、逮捕されるほどバカな不正を働いたのであり、全国の地方自治体長の誰もとは言わないが、不正採用は昔からある。私自身、義理の親に危うくコネ採用を打たれるところだった。逆らわずにかわす為に2次試験面接試問で「知りません」とやった。面接官がその時顔をしかめたのを覚えている。その質問は面接室前の廊下で受験者たちがヒソヒソ教えあっていたのだった。なんだ、コイツラ。で、福島はポイした。いや、ポイされたのだった。埼玉県は大量採用なのでコネ無しでも入れた。なにせ採用試験問題は高校入試問題レベルで呆れ返った。多分、コネの連中も沢山いただろう。

 つまりはどこの地方も腐っていただけの話。数年前、九州で大量の不正採用が発覚して全国的な問題となったが、他の自治体ではまだまだ不正はカネ絡みで続いているはずだ。なにせ地方では公務員が一番の憧れなのだ。教員も然り。猟官、いつの時代の話だ、全く。

 でもって話を戻すが、件の引率教員は自分の「出世」の出汁に生徒を被曝リスクに晒した訳である。生徒たちは防護服無しでフクイチに入ったのだ。


http://www.fukushima-h.fks.ed.jp/%E7%A6%8F%E9%AB%98NEWS/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB/
「なお、一部にご心配いただいた線量ですが今回の見学による個人線量の平均は4.3μSvとなりました。これは、生徒が持参した個人線量計の当日分の平均が6.2μSv、翌日分の平均が1.9μSvであったことから、差し引き4.3μSvが福島第一見学の線量分と解釈しています」

これが、顧問の説明文である。まあ、4.3μSvなど心配には及ばないと言う。

 以下、顧問によって選ばれた「模範的」生徒作文が載っているが、防護服無しでフクイチ原発内に入る意義、風評被害を克服するなど、信じがたい事が書かれている。

 もちろん、行政、教育委員会挙げて原発事故を「風評被害」に収斂させようと躍起なのだ。給食の素材に心配した親が弁当を持参させてイジメに遭うのも然り。


 長崎の慰霊、広島の慰霊はフクイチ犠牲者への慰霊でもある。人類史上最悪の犠牲者への慰霊は、それぞれの地方の問題ではない。だからこそ、老いた「ヒバクシャ」の方々が自分に鞭打ちながら活動を続けるのだ。また、広島も長崎も「ヒバクシャ」の方々の跡を受け継ごうと若い人たちが立ち上がっている。少数だろうが嬉しい話である。



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