pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

『北上夜曲』  今様

 

ザ・ピーナッツの類いまれな歌唱力によってこの曲は最大限の美しさを持ったと思う。


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        『北上夜曲』 誕生秘話
http://jirotan-nikki.cocolog-nifty.com/blog/2011/1..

発売から50年以上の月日を経て、
今なお歌い継がれる『北上夜曲』誕生には秘話があります。

戦時下、軍歌など国威発揚の歌以外歌われなかった時代、
岩手の青年によって、亡き恋人を偲ぶ歌が作られました。

美しい言葉、美しい旋律の素晴らしい歌でした。
けれども、「戦時の軟弱歌」として世に出る筈がありません。

このあたりの反骨と清らかな歌の感性は、
同じ岩手人の石川啄木、宮澤賢次を彷彿とさせます。

その後秘かに愛唱され、詠み人知らずとして埋もれていた歌が、
戦後昭和36年に発掘され 『北上夜曲』の名で世に出るのです。

作詞が当時まだ中学生だった菊池規氏。作曲が安藤睦夫氏。
二人は戦時下の昭和16年水沢(岩手)で偶然出逢い意気投合。
菊池少年の詩、
北上川のささやき-今はなき可憐な乙女に捧げるうた」に
安藤氏が曲を付けたことが判明します。

 


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いいお話です。

          『北上夜曲』
                       ザ・ピーナッツ
http://www.youtube.com/watch?v=3X8Yq3S67hA

 
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この曲を私が初めて聞いたのは同名の映画に於いてだった。
舟木一夫の歌だった。映画ではヒロインの湯の流れる美しい背中に思春期を終えた頃の私の目が点になった。

 



 今様物まね 

         「想い出すのは」1
       

        想い出すのはいたずらに



        夜の無聊の仇の花



        凍てる夜毎の星の花



        涙のごとく降り注ぐ

 





         「想い出すのは」2




        想い出すのは冬の月



        二人の影の月の花



        影の重なる花の宵



        冬の凍て道影融けぬ

 



北上川・・・石川啄木宮沢賢治、遠く遡って西行が偲ばれる。



    やはらかに柳あをめる北上の
           岸辺目に見ゆ泣けとごとくに  啄木




    とりわけて心もしみてさえぞわたる 
           衣河みきたるけふしも      西行

 

 

 



啄木の悲哀の情、西行の感動、ともに深い。