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pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

満月愛隣




満月が森を明るく照らし
余りに明るいので星林も隠れてしまった。

真夏の熱波も和らいで
蝉も静かに木々に息を吐き

時折ニャン!
茂みの下から白いハチが此方に駆け寄ってくる。



満月
Blue Moon

Blue Moon
見事な満月の夜

おまえもその光を浴びているだろうか
もう寝たか



塵埃に烟る町の真ん中を貫くチンチン電車の線路も
Blue Moon

Blue Moon
濡れるように輝いているだろうか

愛隣
いいじゃないか、その響き

Blue Moon
あいりん、などと書くなよ意味が消えるよ役人さん

なに
スラムとぬかすか中流君

よく目を見開いて見上げてみな
Blue Moon

スラムと抜かす奴の顔は歪んでいる
ディープスポットと呼ぶ奴の顔は死んでいる

フルムーンという気色の悪い造語が蔓延し
お目出度いのがうつつを抜かす

同じだな
半端に生きる奴にBlue Moonを見上げることは出来ない

政治屋が見向きもせず
役人は冷笑し

塵埃に烟る夜の町の真ん中を
老犬が悠々と歩き去る

風が塵埃を巻き上げ
驟雨が降りしきっても

涙がでるような安看板がガタガタ軋もうが
薄暗い町並みが肩を寄せ合うように縮まっていようが

油の匂いや生ごみの匂いが風に染みていようが
女よ

蓮っ葉な女と蔑まれながら生き抜く女よ
蓮の葉は仏の花を咲かせる

歯の欠けた皺くちゃの爺さんも
刺青のあんちゃんも

腹が減ったとホテルマンに凄むあんちゃんや
気まぐれ行きずりの私も

仏の前には額ずくのだよ
塵埃の風に吹かれ歩く女よ

愛隣の街
炊き出しの街
Blue Moonの街



私は遠くその匂いをかぐ
森はゆっくり風に応えて満月の光を散らし

ハチはニャンニャン擦り寄って
白い身体は光に輝く

おまえもその光を浴びているだろうか
もう寝ただろうか

ゆっくりおやすみ
おまえの頭上を

満月はゆっくり西に傾いていく
光を精一杯注ぎながら大地は輝く。









注 Blue Moonとはひと月に2度現れる満月
   稀なる美しい花のシンボル

写真 
    月下美人(これは2年前撮影)