2016-05-25 五月の夜の雨あがりの月に ・ 1五月の夜の雨あがりの月にはぐれし雲の一切れの寄り添うや森の木々の雫は輝く明るき道に奥武蔵の風の水の匂いの満ちたる深更のしずかに時は止まる 2「タンゴはセックスよ」「そうか、そうならば、いかなる舞踊もまたセックスだな」そうは言ってみたがあらゆる芸術も音楽も舞踊も文学も根源は性にあるといわねばならない。その性が究極を目指す果てが芸術であり音楽であり舞踊や文学だ。その果てに、美を目指すその美が目指すのは苦悩の果ての歓喜だ大いなる歓喜は大いなる苦悩の果ておのが内の外の醜悪を凝視した挙句の死を完成した美を目指すだからタンゴも極めた舞踊家の踊りは美しいこんな美しいセックスがあればいいねその目指した美は死はどこに向かうか夢だだからこそ夢は生そのものなのだ性そのものなのだ忘れたのか死の直前に見る夢を千年前の死の夢をオルフェウスの夢を小侍従の夢をブエンディア一族の夢グリゴーリー・メレホフの夢を消えていった無数の夢をあなたの立つ地面の下の無数の死を忘れたのか76歳の元娼婦マリアの死を忘れたのか 3しずかに森は息を吐くはぐれた雲も消えていった煌々たる月影の照らす大地への追憶煙草の一筋の煙るに如かず・アルゼンチンタンゴ かの国ではタンゴは国の誇り。下手に踊ると叱られる そうです^^。 まさに、様式美の舞踊です。