pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

下流老人バイト放浪記

とりとめのない話。


この2年間で7ヶ所を歩いてきた。全て所謂底辺労働と蔑まれている職場である。

 病院当直はキツい仕事だった。救急対応をするのだから当たり前。しかし、今思うに、当直のドクターやナース、介護士らの辛さも十分わかる。夜勤を1回こなしたら夜勤明けは当然、その後2日間は休ませなければ永続的な勤務はできないだろうが、ドクターなども夜勤明けからすぐ他の病院での勤務が待ち構えている人も居る。ナースや介護士の使い捨て勤務形態は周知である。かわいそうに。
 良い経験が出来た。疲労困憊の医師、看護士介護士の病院は最悪なのだ。そして、それが普通の病院なのだ。つまり、かわいそうな日本人なのだ。
 聞くところによると、入院患者も世相に合わせて劣化が凄まじいらしい。夜中にナースコールを押しまくり、喚き散らし暴力まで振るう、病院ヒエラルキーに於いて弱者である看護士介護士にである。薄汚い根性である。
 「お客様」扱いを勘違いして看護士介護士を下女扱いするのも居るとか。年寄り患者がである。分別を知らぬ年寄りほど醜い者はない。そんな奴が隣のベッドに居たら窓から放り投げたくなるだろう。尤も、そんな患者は目立つが、そうでない患者の方が多いというのも救いである。
 救急で担ぎ込まれる人たちも多く見てきたが都内繁華街近くで、ヤクザ者から寄り添う老夫婦、恋人たちまで人情吹き溜まりの様相だった。私の体力があれば長く勤めていたい場所であった。

 次にグループホームに移った。より深く接する場所として福祉系の場を見たかったのだが、その後の福祉系全て全滅であった。
 もうすぐ辞めるいまのホーム、昨夜行ったところ、スケジュールボードに入居者の通院が記されていて、世話人の院生君に問いただしたら、例の糖尿病の子が通院したという。?病名は?「潰瘍性大腸炎
 思わず仰け反った。糖尿病の対応もする気のない施設だから、何を言っても無駄である。


 医療、介護、福祉の現場の惨状は目に余る。それは反転して子どもたちの組み込まれた学校も本質的に同じなのだ。9月始めは自殺が多いから始業式は特に気をつけてとか、おフザケマスコミが流すが、バカも休み休み言え、それが日本である。心底絶望した。日本に未来はない。


さて、先週、新しい職場を得るために面接に行った。もう福祉は完全に諦めたから、教育系で探すと、東京区立の児童館系と日本語教育、学習塾予備校がヒットした。塾や予備校は柄ではない。実は大学出たてで、福島県立の定時制通信高校に講師として入った時、昼が暇で(当時、定時制は午後4時半出勤だった。今は馬鹿面下げて1時から)、教頭から予備校の講師を薦められてやっていたのだが、予備校経営者は授業に一切干渉せず、私の自由だったから、まことに気楽だった。なにせ、大学に合格すれば良いだけ。で、ふと気づいたのは自分自身が受験勉強をロクにしなかった事であった。予備校で入試問題の説明をやっだが、詰まらん。やってる本人が詰まらんのだから生徒は悲惨だと気づいた。でもって、生徒らと交流した。つまり、遊んだ。定時制の生徒も予備校の生徒も当時は大人で、私とは年齢も近い。遊ぶ訳です。私のアパートの6畳が溜まり場になった。朝昼は予備校生徒、夜は定時制生徒の棲み分けである。部屋に鍵はないから完全に出入り自由。生徒たちも面白がってよく遊びに来たものだが、こんな教師なので、普通の予備校的授業はしたくもない。そこで、自分が如何にして大学合格したか、その秘法を伝えて「指導」した。

秘法なんてあるの?
あるんだよこれが。 
つまり、ヤマをかける、これに尽きる。自分が受験生となった時、当時旺文社の全国模試というのをやっていて、私は自慢ではないが毎回合格可能性(偏差値という舐めた言葉が出る前)が24%以下であった。
 部屋に屯する連中は感動的な面持ちでよく話を聴いた。
 「24%でもだな、受かるんだよ。ヤマが当たればな」
 全くもってデタラメ教師の見本であったが、それは事実で私はヤマをかけて合格したのだ。その方法を教えた。で、受かる生徒は受かったのである。どれほど感謝された事か。

 余談ばかりになったが、そんな私が今更馬鹿みたいなお受験指導なんぞやる気もない。時給よりもやる気が大事。

 と言う事で、先週、日本語教師の面接を受けた。自慢じゃないが資格はない。国語国文学を専攻した。某大学文学士称号もある。高校中学免許状もある。36年公立高校でやった。それで文句有るなら採用するなという事だ。
 この日本語教師資格、実に変なのだ。法務省、入管が裏に居る。どうも利権臭い資格なのである。大体、日本語=国語。馬鹿じゃないのか全く。しかし、何でも資格。資格資格でボロ儲けする奴は誰だ?日本語なんて学校出てなくても誰でも教えられる。資格ではない。能力が必要なだけだ。という訳で、書類審査通過で面接を受けたのですが、一昨日メールで採用前提で教務課との面接に来てくれとなった。さて、どうなることか。
 
区立の児童館の方は区の職員、なれば強い立場になるし、これも書類審査通過し、面接が下旬にある。小学生以下…ふふふ、小学生は実は昔に希望しながら免許状が取れず断念した経緯があったから、昔の希望を実現するチャンスでもある。20代の時であったが、埼玉の中学校に入った時に同時に新入生担任となった。入学式出迎えたときの1年生の可愛いかったこと。これなら小学生はもっと可愛いはずだと、小学校を目指したが職務多忙を極め家庭の多忙と、断念したのだった。しかし、ならなくて良かった。私みたいなのが小学校に入ったら、校長以下全教員相手に喧嘩ばかりの毎日だったろう。

という事で、区の子ども相手に良寛モドキをやるか…と思っても居る。しかし、留学生相手も捨てがたい。元気の良い留学生である。面白そうである。

う〜む…迷う…とお気楽巴琴この上ない。

 

 タンゴの名曲ですが、この絵もすごい。

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