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就活アハハ
また懲りずに……とご高覧になられていらっしゃるでござりましょうや。
お上より前期高齢者のお墨付きを得ながら、お上の非情なる仕打ちを受け、下流老人の悲惨を身を持って体現し
雨ニモ負け
風ニモ負け
雪ニモ夏ノ暑サニモ負け続け
ひ弱なナカラダヲモチ
慾だけは人一倍
決シテ穏やかにならず
イツモ激しく瞋っており
一日ニ玄米一合ト
味噌ト少シノ野菜と納豆ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レながら
ヨク道におカネが落ちてないかミ、うまい話がないかキきながら
なんて冗談はさておき、6月来、週1回続けているホーム夜勤、頼まれたからやってやってるが、経営者らは給与の誤魔化しを露骨にやっていて、突き上げたら反省は無く、そうか、反省だけでもできない、田舎猿以下の連中だなと労基署に告発してやったが、そろそろその労基署のご指導の結果が出る頃、全く、こんな単純明快な事に3ヶ月もかけるかい。田舎場末の連中の考える事は先延ばし。
ホームの責任者は例の「ボク大学院卒」君だが、コヤツの異常ぶりも見えた。以前務めた東京のホームでも発達障害の女が管理していた。ホームというのがこんなイカれたところばかりとは思わないが、何が起きるか恐ろしいので、職探しに励み、今度は自閉症スペクトラム系の全国組織の学習支援教室に内定をもらった。
しかし、常勤。しかも半年は試用期間とか舐めた会社だ。向こうは教室長も先々考えての採用とかちらりと聞こえてきたが、どうなることか。常勤は嫌いだが、そう我儘を言える立場ではないから、おいおいパートにしてもらう算段ではある。
さらに、しかし、求人情報を見ると、まあ色んな仕事があるものだ。幾らでもある。
「犯罪を冒した者、または冒しそうな者」
アハハ
爾や、この表現、保護矯正施設とは書けないからと言って、まことにおかしい表現であるが、都立である。ホームページを見ると立派な施設で教育機関そのものである。
面白そうである。
かつて、進学校での話だが、高校入学後にサボり始めた優秀な生徒がいた。私はそやつの「追っかけ」をやった。
クラスの連中から、アイツ今どこにいるとか情報を貰い、空き時間に車でサボり現場に駆けつけると、駅前に族とつるんでいたりする。
「こら！授業だ、来い！」
「悪いな、コイツを連れて行くぞ」
そんな事を2年間以上続け、学期末年度末の成績会議ではその都度頭を下げてそやつを通してもらった。
族の連中が突っかかって来たことは一度もない。
あの地域には県内有数の族グループがいたが、可愛いものである。
その生徒は不幸だった。中学まで成績優秀、生徒会長も務めたが、父親がおかしかった。夜勉強している彼に、庭から石を投げ込んだりとかがしょっちゅうだった。高校で私が父親と面談すると頻りに謝るのだが、恐らく酒乱で優秀な息子に嫉妬していたのだ。ダンプを持ち農業も頑張っていた父親である。何度も家庭訪問した。
彼は何とか3年生になった。私は作文を重視していた。提出された作文は添削し私の感想や意見を書き込んで返却
した。その課題作文を授業中返した後、隅の席に座って作文な目を通していた彼がこちらを見上げて、僅かに微笑んだ。
卒業式、彼は堂々と退場して行った。後で体育教師らから聞いたのだが、彼は笑顔を見せていたという。
酒乱の父親は彼の卒業後に酒を持って挨拶に来た。
私は下戸の極みだが、有難く受け取った。その気持ちが嬉しかったのだった。
そんな事を、求人を見ながら思い出した。
台風一過
