甕にさす白百合の花一輪の月影蒼くそは映ゑゆけり
白甕の肌に触るるは白百合の風に頷く冬月の影
あまき水したたりおつる花の奥甕に沈みぬ音も知らぬに
白甕の円き素肌のひんやりと花の熱きも湛えてありなむ
きよらけく咲ける白百合その花の香満ちぬる冬月の夜
あつきまで咲ける花奥月の宮あまみず汲みていや香りぬる
秘花なれや永久のおもひの花開き月かげ蒼く匂ひたつらむ
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