2018-12-22 短歌 あけぼのをまとひ降りくる夢を見ぬ秋終わりぬるも冬にみんとぞ 庭にゐて秋月之夜のかそけきに葉擦れの音かな声のするやう 雨上がる朝の光の紅葉の静かな秋の時も過ぎゆく 窓辺より流れ溢るる大銀杏眠れる母も染まりて居りし 聴こえしや銀河の音の囁く夜雨だれしげき朝の目覚めに 樹木希林逝く柿の実の熟すを間近に見ておれば つくつく法師のひとり鳴きおり 降りしきる秋雨の宵ただひとり暗渠の音のさみしきを聴く 草ぐさもお辞儀を交わし秋澄みぬ