pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

岡林信康『手紙』

    『手紙』

           岡林信康作詞作曲

私の好きな みつるさんが
おじいさんから お店をもらい
二人いっしょに 暮らすんだと
うれしそうに 話してたけど
私といっしょに なるのだったら
お店をゆずらないと 言われたの
お店をゆずらないと 言われたの

私は彼の 幸せのため
身を引こうと 思ってます
二人はいっしょに なれないのなら
死のうとまで 彼は言った
だからすべて 彼にあげたこと
くやんではいない 別れても
くやんではいない 別れても

もしも差別がなかったら
好きな人とお店が持てた
部落に生まれた そのことの
どこが悪い どこがちがう
暗い手紙に なりました
だけど私は 書きたかった
だけども私は 書きたかった

(バリエーション)
だけどお父さん お母さん
私は二度と 恋はしない

 

夜中、ふとこんな歌を思い出した。
遠い昔に聴いた。
部落差別問題は大学に入ってから知ったレベルだった。
その部落差別問題が実は日本の社会の中核をなす病魔だったということを知った。


現在の反韓問題も教育問題も原発問題もいや薬害公害あらゆる問題の本質にあるものがこの差別意識だ。
「上」に諂い「下」を差別するこの上下意識を最大限活用してきたのが自民党である。


この『手紙』という歌が放送禁止となっていたのは「差別」が含まれるという理由だそうだが、異常な話だと思った。そういえばロックの忌野清志郎の歌も発売禁止になったものがある。1988年、反核・反原発のメッセージソング「ラヴ・ミー・テンダー/サマータイム・ブルース」が発売中止になったのだ。

愛知ビエンナーレ問題も本質的に同じであろう。
同時に反韓問題も同様である。


差別問題も反原発問題も社会の表から葬る。
学校はもう学びなど機能していない。
あるのは「成績」「点数」「偏差値」だけだ。
つまり人々は知る権利を奪われてしまったのだ。
知るとは点数を取ることではない。知ることは責任を伴う。だからうっかり都合が悪いことを「知って」しまった場合は知らぬふりで済ます。知らなければ責任はないからだ。


『手紙』という歌に差別や部落という言葉があるから抹殺する。国民の目から消そうとする。


部落差別は今も厳として存在する。
その差別構造はまた形を変えて蔓延する。


象徴天皇制天皇家を頂点とし皇族が特権階級を作っているが、マスコミが皇室をタレントなみにせっせと報道するのは政治家をタレント並みに扱うのと同様に国民の社会意識政治意識を濁らせてきた。


自民党象徴天皇制(皇室)の政治利用も学校の政治利用ももはや露骨であるが、混濁した多くの国民の目には何も見えない。その姿の例が前に述べたPTA の姿である。


「(バリエーション)
だけどお父さん お母さん
私は二度と 恋はしない」

こんな社会にあって、その二行は今もって日本の真実の一つである。

 

動画 『悲しき口笛』 岡林信康 2010
     
美空ひばり」を岡林が歌う、そしてジャズバンドで演奏する、音楽史上ですごい出来事です。」山下洋輔
Pf:山下洋輔 Ba:金子健 Dr:高橋徹

ということでup。夜中ですからやはりジャズ風に。

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