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二月に
完全な美しさと優しさを備えたお前よ
私より先に行こうとしているが
静かに無垢の愛を残して
外は四月の暖かさだ
蝋梅が輝き
梅や薔薇の芽も大きく動き出した
水しか欲しくないというから
蜂蜜を少し入れた
少しでも飲んでくれたらいい
こんな日が来ることは分かっていたから
ただ、少し気が早いぜ
静かに息を吐いてようやく
立ち上がるお前の瞳は遠くを見ているが
昔の景色が見えるのか
いのちの景色が見えるのか