丁度3年前、2016、01、12 に書いたものを若干改稿したものです。
・
午後4:45暗く汚れた通勤路
人ごみの脇ホームレス蹲り
年末に消えたホームレスの婆さん・・・黒光りした皺くちゃのポパイそっくりの顔でたまに近くの安いカフェで煙草をふかしていた。
あのイカレタオリンピックのためにどこかに「監禁」されているのか。きちんと丁寧に折り畳んであった布団毛布は近くの店員に放り投げられやがて始末された。その毛布や布団の姿はやがて我らが姿である。
午前0時救急に運ばれし泥酔の
女子手当する若き看護師
今どきは若い娘らが深夜都会の真ん中で泥酔する姿は普通だ。なに?女も同権だ?阿呆。
医師は救急なければ寝てて良い。看護師介護士は夜勤の場合仮眠1~2時間で16時間労働である。午後5時より明朝9時半。いくら手当がつき、翌日休みとはいえ、これは余りに過酷な勤務であろう。薄給。
そんな人たちー看護師介護士に限らずーの過酷さの上に私たちの生活がある。
午前3:43オリオン輝く空の下
ベッドを巡る介護士の影
前に同じ。
介護士は患者の身の回りの世話一切を引き受けて精魂使い果たし勤務を終える。週1回の夜勤でもきつかろう。若ければそれでもなんとか務まる。60歳を超えた介護士の女性は両膝を手術していた。その手術跡を見せられてしまった。
それでも生き抜かねばならない。
激しい肉体労働であり且つ愛情を含めた高い精神性を試される仕事だ。
社会は彼ら彼女らの過酷を知らねばならない。それを無視する社会は滅亡する道しかない。
しかも戦前の医療現場の軍隊の如きヒエラルキーそのままである。ふざけんじゃねえよ。無反省な戦後政治は遂に戦前回帰に戻りたがっている。
午前8:30扉を開けて帰途に就く
光風清浄刃のごとく
私としては疲労困憊後のその開放の瞬間が一番心地よい。
冷気と眩い朝日がこの汚れた街にもひと時の清浄をもたらす。