pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言


こんな党があれば支持する。
1985年、バブル前年で、浮かれ日本人があふれていた時代に、森崎東はこんな映画を作っていた。

原発問題、娼婦問題、ジャパゆきさん問題など日本の闇に深く隠された問題をコメディタッチで描いた。もちろん浮かれ日本人は見向きもしなかった。忌野清志郎らに対しては発禁やらやらかしたが。その延長としての現在なのだから、こうなるのはある意味当たり前でその腐臭にコロナが果敢に挑戦しているのである。

 

原田芳雄も、それまでよと、この世から消えた。
そうだ、原田芳雄で思い出した。
西成のホテルで出会ったそっくりの男。面白い場面であった。両者凄みは半端ではないのである。
 


  生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ


という事で、さて、私の如き一般ピープル、しかも残り少ない人間は迷うことはない。


  花を愛して、それまでよ。  巴琴

 

さよならだけが人生だ?

出会いだけが人生なのさ。

全く井伏鱒二は大ウソつきである。作家だから。
太宰治の「グッドバイ」か、これは最後の読者へのサービスで哀切である。なにせそのあと入水自殺。

 


     『春と修羅
            宮沢賢治  青空文庫より


   冬と銀河ステーシヨン


そらにはちりのやうに小鳥がとび
かげろふや青いギリシヤ文字は
せはしく野はらの雪に燃えます
パツセン大街道のひのきからは
凍つたしづくが燦々と降り
銀河ステーシヨンの遠方シグナルも
けさはまつ赤に澱んでゐます
川はどんどん氷を流してゐるのに
みんなは生ゴムの長靴をはき
狐や犬の毛皮を着て
陶器の露店をひやかしたり
ぶらさがつた章魚を品さだめしたりする
あのにぎやかな土沢の冬の市日です
(はんの木とまばゆい雲のアルコホル
 あすこにやどりぎの黄金のゴールが
 さめざめとしてひかつてもいい)
あゝ Josef Pasternack の指揮する
この冬の銀河軽便鉄道
幾重のあえかな氷をくぐり
(でんしんばしらの赤い碍子と松の森)
にせものの金のメタルをぶらさげて
茶いろの瞳をりんと張り
つめたく青らむ天椀の下
うららかな雪の台地を急ぐもの
(窓のガラスの氷の羊歯は
 だんだん白い湯気にかはる)
パツセン大街道のひのきから
しづくは燃えていちめんに降り
はねあがる青い枝や
紅玉やトパースまたいろいろのスペクトルや
もうまるで市場のやうな盛んな取引です
              (一九二三、一二、一〇)

 

生きているうちが花なのだ。
賢治のこのような花もある。
高校時代に初読で痺れた。

信じられないかもしれないが、賢治は宇宙に溶け合って共振した詩人だ。
彼を読むと宇宙に共振できるこということである。

こうなると、さて死とは・・・それまでである。残る者にはね。

 

 

今日から来週まで4日在宅となった。
相変わらず子供も教員も親も命を軽視される信じがたい国である。