終章 一 厳島記 舟のスクリーンが遠くの銀河をまだぼんやりと鈍いスペクトルで映し出している。無数の星々は相変わらず点滅しながら水晶にろ過された光のように眩くあらゆる色彩を放ち、光は舟の天蓋を流れるように滑っていく。 僕はずっと小侍従の物語る話…
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