pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

2022-01-01から1年間の記事一覧

短歌

・ 急ぎきて息つくいまや歳々の大年のすゑ西日さすかな 静かなる夜の遠くの何のゆめ風の便りも冬の山音 ゆふぐれの金色の空山の端の越えゆく鳥の影をふと見し 忘れじの面影浮かぶゆめの日々大つごもりの灯りともして 今更にさらぬ別れのなくもがな今更にます…

たんぽぽ句会第十一回

・ 師走はや時の流れを思ふ日々 陽清 山茶花のとぎれぬ垣根帰り道 陽清 窓ガラス磨く日和や年用意 陽清 洗濯機回して眠り冬の朝 夏生 冬の朝網揺らすクモ揺れており 夏生 ふるさとを懐かしみゐて師走かな 巴琴 登りきて関東一望秋の雲 巴琴 夢うつつ寝覚めに…

映画『百年の夢』

・イメージフォーラム12月3日より久しぶりにイメージフォーラムへ。映画『百年の夢』(原題『旧世界』)スロバキア映画監督 ドゥシャン・ハナークスチール写真 マルテイン・マルテインチェクhttp://www.pan-dora.co.jp/hyakunen/言葉が表情が映像が音響が豊…

朗読会と演奏会ー西域幻想の物語ー

・ 朗読と楽琵琶演奏による西域幻想の物語 27日(日)14時30分開演16時30分終演 武蔵ホール 朗読 櫛部妙有 楽琵琶 塩高和之 朗読 『砂漠の町とサフラン酒』小川未明作 演奏 『啄木』 『虹の唄』 朗読と楽琵琶 『雁の童子』宮澤賢治作 日曜日は大変すばらしい…

たんぽぽ句会第10回

・ きのうよりきょうのいろなり初紅葉 陽清 紅葉かつ散る公園や立ちてゐる 陽清 紅葉かつ散る公園に佇みし 陽清 立冬や日差しあふるる部屋ごもり 陽清 仏閣に秋の錦や友と居る 夏生 七十歳に初孫抱けり秋忙し 夏生 秋寒し四人息子の母逝けり 夏生 冷え冷えと…

「百の愛のソネット」より

「百の愛のソネット」より パブロ・ネルーダ 夜には おまえの心臓をおれの心臓と一つにしておくれ眠りのなかから 暗闇を追いちらすためにちょうど ふかい森のなかの 二つの太鼓が濡れた木の葉の厚い壁を破って とどろくように 地上の葡萄の実との絆(きずな…

UKRAİNE BELLA CİAO

・ パルチザンの歌として名高いベラ・チャオを使ったウクライナ応援ビデオ。 www.youtube.com ある朝私は目覚めた さらば、さらば恋人よ ある朝私は目覚めた そして侵略者を目にした ああパルチザンよ、連れ去ってくれ さらば、さらば恋人よ ああパルチザン…

たんぽぽ句会第9回

・ 誕生日祝ふ買い物秋うらら 陽清 秋うらら友と仕上げしぬいぐるみ 陽清 はるかなる白馬の小屋の星月夜 淡雪 台風に耐える木一本そこに在り 淡雪 秋彼岸母の呼ぶ声我が名かな 夏生 ヘビ愛づる逗子に住む孫秋澄めり 夏生 秋晴れの木立の下を歩きけり 巴琴 信…

10年 M子の朝のおくりに (再掲補足)

・秋が流れる川のごとく雲のごとく光のごとくすべて流れ流れ鉛のごとく羽毛のごとく枯れ葉のごとく何も知らないのではない何も感じないのではないただあなたは涙を流し尽くしそして言葉を失った頑丈な鉄格子の窓の外から闇が侵入しあなたから言葉を奪ったの…

ロシアとウクライナ

・ 片付けをしていたら昔の写真がでてきた。 場所は新潟にあった通称?ロシア村である。 ささやかな観光村であったが、中でコサックの踊りをやっていた。観客は私の家族と他に数人いたか、忘れた。 子どもたちはその踊りに魅了されたようだった。 中でも末男…

ウクライナ兵は踊ってばかり?

・どうも今週は気分が変調している。悪い意味ではないが、気分のどこかに穴が開いてそこから笑気ガスが吹き込んでくるような気分である。10月2日 堀辰雄記念文学館「堀辰雄を語る会」萩原朔太郎研究会幹事 栗原飛宇馬先生可笑しい。いや失礼。でも可笑しい…

読後感想文 竹取幻想

読後感想文 竹取幻想 すべては夢物語である。 読み終えれば夢から覚めるはずだった。 宇宙を、 時空を、 想いのなかを少年と小侍従は旅をしている。 異相空間の旅をしている。 ただし少年の思いは小侍従の体験を追うのである。 小侍従は少年の憧れに気づけな…

映画『誰がための日々』

映画『誰がための日々』のネタバレあらすじ結末と感想https://mihocinema.com/daregatame-831251,介護問題2,精神障害者問題3,貧困4,父子家庭または母子家庭まあ上辺だけ見てもそれぞれが深刻なテーマです。香港も日本も同じ。いや、自分には1は可能…

たんぽぽ句会第8回

・ 台風の居座る島の友案じ 陽清 目覚めれば未明三時や虫時雨 陽清 しらじらとカーテンの間より明くる秋 淡雪 ひとり夜を包む虫の音友となり 淡雪 ひらりきて黒てふたわむれ秋の庭 夏生 虫しぐれ闇に響けり鈴の音 夏生 満月の雲に宿りぬ奥武蔵 巴琴 青空に庭…

『竹取幻想』への紫水さんのご感想

長い年月だった。 10 年近く「竹取幻想」創作の過程を、作者ブログでつぶさに追ってきた。時には休止、時には最初からやり直し。そんな年月を経て作者が諦める事なくようやく完成させた渾身の物語に、私は何度も涙が溢れた。 無学な私には、断片的にしか知ら…

短歌

日に流る影はありしや 寄り添いし吾亦紅揺れ晩夏の風立つ 老いゆくも忘れ遊びぬ旅のはて 鉄路日に濡れ錆も赤色 我を呼べいつものごとく 魂の声聞く潮に浜木綿 月下美人今みたびの花咲かせ 急ぎいくなよ我残してや 写真 新任の頃 www.youtube.com

たんぽぽ句会第七回

・ カナダより届くラインや夏季休暇 陽清 年経りて岐阜提灯を灯しけり 陽清 父語る家紋のはなし墓詣 陽清 信州のとうもろこしだ冷凍だ 淡雪 盆終へて灯明静かひとり家に 淡雪 旱星バイク響ける夜明け前 夏生 竹取のもののあはれや蝉時雨 夏生 しぶきあげ子ら…

堀辰雄文学記念館緑陰講座第二日

8月7日(日曜)午前10時半〜12時 講師 萩原朔美 演題 詩の中の色 「広瀬川」萩原朔太郎 広瀬川白く流れたり時さればみな幻想は消えゆかん。われの生涯を釣らんとして過去の日川辺に糸をたれしがああかの幸福は遠きにすぎさりちひさき魚は眼にもとまらず。 『…

堀辰雄文学記念館緑陰講座第一日

信濃追分駅にて 例年夏は暑さから敬遠していたが、今夏は初めて参加した。今日明日の連続講座で10時半開講なので昨日に御代田にあるホテルに泊まる。文学館のある信濃追分の隣駅であるが、懐かしさもあって御代田泊となった。半世紀ほど前に、卒論作成という…

『竹取幻想』へのポラリスさんのご感想

お気に入りさんのポラリスさんより、拙作『竹取幻想』へのご感想をいただきました。素晴らしい文章です。私だけに留め置くのは勿体ないので、氏のご了解をいただき、以下、公開致します。 (一部改行の責は私) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・…

たんぽぽ句会第六回

・ もう逢へぬ人となりけり沙羅の花 陽清 人の背を越えて山百合花たわわ 陽清 二人して粥食むあさげトマト添えへ 淡雪 七夕や三十年を戻る夫 淡雪 高麗宿の七夕飾り色清か 夏生 力込めカボチャ切る音盆近し 夏生 蓮ひらくすさまじき雨の下にも 巴琴 夏の道あ…

竹取幻想完成のお礼

・「心のかたち」もう40年以上前、私が新任の時、初めて自主教材を作成したのがこのタイトルでした。これは生徒たちに興味を起こしたようです。昔の慣れない印刷機を動かす面白さも加えてインクで手を汚しながら、それが私の自主教材の初めての経験でした。…

Modlitwa za Ukrainę.

・ www.youtube.com 何事にも飽きやすいと見える大半の日本人の性格は、その「性格」が社会的性格であると理解すれば見えてくる。つまり社会によって作られたものである。「自考」などとすごい造語が出てくる社会である。自ら考えよう?飽きやすいプラス諦め…

たんぽぽ句会第五回

・ハンカチの手触りうれし誕生日 陽清親切をしたりされたり夏の午後 陽清雨戸閉め長きひとりや梅雨となり 淡雪久々に夫の靴出す梅雨の晴 淡雪夏空に巨大クレーン街動く 夏生ボブの髪染めし肩より涼し風 夏生奥武蔵けふは雲とも戯れり 巴琴信濃路に蓄音機聴く…

雷鳴

・午前中の青空はじつに爽やかだったが、いま西の空が暗くなったと見るや10分後に横殴りの雷雨となった。そういえば昨夜の居眠りの中で聞いた土砂降りの音も凄かった。これらはもちろん梅雨の雨ではない。我が家の猫のミーちゃんもモン太郎も雷鳴には驚かな…

野いばら講座

野いばら講座 令和4年5月28日 信濃追分堀辰雄文学記念館演題 「音楽で出会う堀辰雄~蓄音機・SPレコードで聴く」 講師 庄司達也先生 横浜市立大学教授 この講座に参加して以来、毎回天候に恵まれている。当日も初夏の風としたたる緑のなか、当時の面影が残…

竹取幻想 了(改稿)

・ 終章の始まり 窓を開けると、青い群竹を吹き抜けたさやかな五月の風が身を包んだ。西側の山、弥山と名付けたがその緑が陽に滴りながら輝いている。 十年過ぎた。動植物たちも人間も復活した。とは言え十年、まだみな幼いか若いが。着地してからのマザーは…

たんぽぽ句会 第四回

・ 春コート娘の還暦に集いけり 陽清 道教へくれし親切街薄暑 陽清 緑陰や一茶の句碑の自然石 陽清 五月晴いつか私も千の風 淡雪 笹舟と走りし小川夏来たる 淡雪 (今は無く) 初夏の風バーベキューの匂う川 夏生 日和田山苗植える子ら夏光る 夏生 もの憂さ…

たんぽぽ句会 第3回

・ 若葉風一駅なれど旅気分 陽清 菠薐草さっと炒める午後の暇 陽清 行く春や音色残してピアノ行く 淡雪 おかえりと言ふ人ありや月朧 淡雪 さきがけの花ビラ黄色チューリップ 夏生 薫風や表参道病院か 夏生 新緑のいろどりにぬれ雨しずか 巴琴 爆裂の下に子の…

竹取幻想86

・ 雲となり雨となりても身にそはば むなしき空を形見とや見む 小侍従 貴方の胸中を初めてお伺いできました。この私の拙い歌をまずお伝えします。 私は貴方のお話をずっとずっとお聞きしたかったのです。大変うれしくお聞きしました。言葉の表現の違いはある…