pakin’s blog

主に創作を主体とします。ただし、人権無視の最たる原発問題や、子どもの健康や命を軽んじる時事問題には反応します。

2016-01-01から1年間の記事一覧

一年を振り返って

・<バイトを転々とした>「労働なくしては、人生はことごとく腐ってしまう。だが、魂なき労働は、人生を窒息死させてしまう。」 カミユ1、6月にはそれまで9か月勤務した病院の事務当直を辞めた。理由は時間外に来院した患者を頭から血が流れたまま帰宅させ…

満月の夜

・ちょっと一服ということで庭に出ると、楓の枝の向こうに満月が煌々と輝いている。木の間より漏りくる月の影見れば心づくしの秋は来にけり (古今集 秋上・よみ人知らず)裸木となった木の枝からならこの歌意もすんなり分かるが、葉の生い茂った木の枝の間…

帳尻 川柳

・マスコミの民を裏切る切り刻む 気づかずに骨の髄まで餌となり ニンジンに知らぬが仏いつの世も (人参とは馬の前にぶら下げた人参、馬は私たち、ほーら、馬鹿どもが人参に釣られて票を入れてるぞƪ(˘⌣˘)ʃと、高笑いが聞こえてきます。) お笑いが慟哭の世を笑…

山中満月

・南宋 真山民「山中月」我愛山中月 我は愛す 山中の月烱然掛疎林 烱然として疎林に掛かるを為憐幽独人 幽独の人を憐むが為に流光散衣襟 流光 衣襟に散ず我心本如月 我が心 本 月の如く月亦如我心 月も亦た 我が心の如し心月両相照 心と月と両つながら相い照…

葛の花 歌一首

・草むらに紛れ咲きたる葛の花野分ののちの匂ふ風かもあなたを見失うとき私は自分の中に溺れ苦しむがあなたははるかに遠いところから私の奥底の遠いところから現れ私は私を忘れる完全なる忘却.先刻、電車を降りて階段を下る時に後ろから肩を叩く者がいた。振…

・ 天の川雲を隔てつ更けゆけば 心おきなく逢ひて過ごせん 巴琴せっかくの七夕の夜であるが、それは地上の者の勝手で、天上の二人には雲がへだててくれればお祭り騒ぎの人目も憚らずに逢瀬を堪能できるだろうね。 七夕に蓮の花添う雲の上 巴琴今朝、蓮の花が…

映画「道」での対話

拙文「ジェルソミーナを見つけた」において、あえてウィキペディアでの紹介に留めておきました。この作品に深入りするとそれだけで一冊の本が出来上がります。と思っていたのですが、やはり多士済々のお気に入りさんでKさんがコメントで「「道」は好きな映…

台車に乗せられて来た夫さん

.夜11時半過ぎに病院玄関のインターホンを鳴らす者がいた。こっちは、さあ寝ようと少しウトウトしかけた時であった。夜勤はいつ起こされるか分かったものではないから眠れそうな時には寝るのであるが、そう簡単に寝られるものでもない。チェ、誰だとインター…

五月の夜の雨あがりの月に

・ 1五月の夜の雨あがりの月にはぐれし雲の一切れの寄り添うや森の木々の雫は輝く明るき道に奥武蔵の風の水の匂いの満ちたる深更のしずかに時は止まる 2「タンゴはセックスよ」「そうか、そうならば、いかなる舞踊もまたセックスだな」そうは言ってみたが…

五月の節句に   短歌

・ 今はただ星の光に花落ちて 耳に残るはさざなみの音 さざなみの寄せては返す春の浜 黒き瞳のまぶしきを知る 夕暮れて道の標も知らざりき 幼き我の歩む影のみ 波の底きらめく砂と青空と 潜りし我のすべてなりしや 今もただ夜ごとの夢の通い路に 海鳴り遠く…

「寂しさの歌」とゲバラとオバマ

・チェ・ゲバラが日本に来た時外務省も碌に相手をしなかったそうだ。そりゃそうだ。アメリカの犬を自任していたからな。 上をむいて出世しよう。ゲバラはそんな外務省だったからこそ「予定外」の広島訪問ができた。始めから広島訪問を予定していたら必ず拒否…

ある日

.また例のごとく、私は余りに良い春の陽気にふらふらと散歩にでた。 山の上にある団地内を散策するだけで優に1時間は楽しめるが、バリエーションを持つためには近隣の山歩き(マイアルバムに載せてるような)や、山を下りて昔から続く集落まで歩く。その集落を…

青空    和歌

・ 午後4:45暗く汚れた通勤の路 人ごみの側ホームレス蹲り年末に消えたホームレスの婆さん・・・あのイカレタオリンピックのためにどこかに「監禁」されているのか。きちんと丁寧に折り畳んであった布団毛布は近くの店員に放り投げられやがて始末された…