序 弓張の月にはずれて見し影の やさしかりしはいつか忘れん (山家集) 黒々に垂れこめる雲と畳々たる山の端から漏れ来る赤き光の矢のごとき一筋に震撼する刹那のあはれよ。破鏡する古人の思ひの脆きさまにも似たるその玉響の清らなるふれあひのおとずれよ…
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