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今朝の二時頃だが、トイレに行って用を済ましてドアを開けたらハチがドアの外に座っていた。こちらは寝ぼけていたので撫でてやることもせずにベッドで寝てしまった。それがハチとの別れになるとは想像もしなかった。
まだ10歳、他のモン太郎やミーは15歳でハチは一番若く元気だった。
朝、家内が起床して階段を下りると下に置いてある猫の爪とぎボードの上にハチが横たわっていた。すでに体は冷たくなっていたそうだ。
ハチは一階の和室で寝ているのが普通だったが、近頃は二階の寝室の隅で寝ることが多くなっていた。
昨晩の夕食時もいつもテーブルの上に座っていたものだったが昨晩は姿すら見せなかった。
ハチはフクイチ周辺の町で生まれ間もなく保護団体に拾われて我が家に来た。放射線被曝は覚悟して預かった。モン太郎も同様であった。我が家の次男坊がネットで見つけて呼んだのである。
生まれて数か月のハチはチョロチョロ動き周り、ついには迷子となり2週間後に息も絶え絶えで戻ったこともあった。ネズミやゴキブリを追いかけまわし、ネズミはすっかり見なくなった。
家の前の公園にも私についてきてよく遊んだものだった。この天候ですっかり公園あそびはしないままで、天気が良くなったら連れて行こうかと思っていたが突然あの世に逝ってしまった。
以前、犬のポチ子やナナの時は別れを覚悟する十分な時間があったが、ハチの突然の死には呆然となった。
このような別れも考えれば当たり前なのだが、不意打ちを食らうと見事に情けない有様となる。
今夜はハチを偲んで過ごすしかない。