映画『誰がための日々』のネタバレあらすじ結末と感想
https://mihocinema.com/daregatame-83125
1,介護問題
2,精神障害者問題
3,貧困
4,父子家庭または母子家庭
まあ上辺だけ見てもそれぞれが深刻なテーマです。
香港も日本も同じ。
いや、自分には1は可能性はあるが2と3と4は無いと思う人たちはただ想像力がないだけです。
上記の紹介サイトの解説には出てきませんが、2が入り込むと事態は最悪となります。主人公トンは上の4つを背負いながらもがき苦しみます。そこに狂気が立ち現れながらも懸命に抑えていきます。
ここで「狂気」がテーマの一つとなると私は感じます。「狂気」とは何か。
私見を申せばトンが患った双極性障害は多分に彼の外的条件によってもたらされたものですが、双極性障害を精神障害とひとくくりにして親子を追い詰めていく「社会」とはなんなのか。不条理というテーマが浮かびます。同じ貧困者が残忍という意識すら持てず、だからこそ同じ貧困者の親子を追い詰めていく。孤独というテーマが現れてきます。理解されない孤独。これもまた普遍的テーマです。
狂気も不条理も孤独も普遍的テーマです。
そして本作ではラスト1分でその3つのテーマが克服されます。
すごい映画です。
父子役たちは脚本にほれ込んでノーギャラで出演したそうです。